一見、大人のジャングルジムの様な仮説足場。
工事現場によく見られるが、これは絶対に欠かせない存在なのである。
では、一体、何のために足場を組むのか?
それはいかなる危険な場所でも、そこで働く誰もが安全に、かつ仕事をしやすくするためだ。
そしてそれだけではない。それ以外にもまだあるのだ。
高所からの落下防止や、防音対策、
昇降階段用、催しのステージや舞台の照明用。
実に様々な用途で足場が組まれている。
中でも一般的に知られているのは、建物の外周部に組まれている外部足場などではないだろうか。
それではここからは少しだけ専門的に表現してみよう。
足場の用途は主に、
『外部工事用』『内部工事用』『架構工事用』『補修工事用』
と四種に大別されている。
次に種類。構造によって分類すると、
『支柱式』『つり式』『張り出し式』『その他』に分かれる。
さらに『支柱式』は「本足場」「一側足場」「棚足場」に分けられ、
『その他』と言うのは主に「移動式足場」や「脚立足場」などを指している。
少し堅苦しくなってしまったが・・・軽く流していただきたい。
気を取り直して。
足場は用途によってこれらの種類を使い分けされる。
その用途も様々。コレにはこう、と言った型にハマるマニュアルなどはない。
現場をみて、その場ですぐさま考える。
必要な材料を読み、搬入搬出経路、組立解体手順を考えてから、はじめて作業に取りかかる。
これを完璧にこなすには、当然かなりの経験が必要。
その場所場所によって臨機応変に組み替え、
解体するときのことも考えながら組まなければならない。
ん?それはどういうことかって?
部屋内の足場などは使用する部材の大きさによっては、
仕上げの壁が出来てしまったら出せなくなるという事態がおきてしまうからだ。
そしてなんといっても、
足場は、同じ場所、同じ用途でも組む人によって、
多種多様な足場ができるというのが一つの醍醐味!!
すなわち..........ここではっきりと実力差が出るわけだ!!!
そう、職人の世界は実力が全ての厳しい世界。
失敗すれば明日には仕事がまわってこなくなることもしばしば。
われわれ職人の業界用語では失敗を、
「ヘタうち」
と言っている。
『足場とはいかに材料を少なくし早く美しい、
そして一番重要なのは足場を使う業者が使いやく安全であるか。』
と言うこと。何も無いところにイメージしたものを組み上げる・・・・
鋭い方は、もう気がついているのでは?
そう!
足場とは芸術作品なのだ!!!
一流の足場鳶職人は芸術家なのだ!!!
街を見渡して目に入ってくる様々な足場・・・・
あれらは身近な芸術。
この経済大国、日本の街、全てが芸術作品なのだ。

しかし、残念なことに、足場はあくまで仮設設備。
仕事が終わればもちろん解体され、なくなってしまう。
例えるなら
夏の花火であろうか・・・
我々職人は花火を見るような切ない思いで、組み上げた工事現場の足場を見つめている。
当然であろう。
汗水たらし、命懸けて足場を組みばらしているのだから。
完成された華やかな建物の影には必ず足場と言う縁の下の力持ちがいる。
そう思うとまた新たな視点で建物が見えてくるのでは・・?
今の建築社会の芸術は
鳶に始まり、鳶に支えられている。
と言っても過言ではないだろう。